自分が一番

12時になるかならないかのころ、野郎は帰って来た。帰って来たとき、なんとなくウトウトしていたらしたら、テーブルの上に用意しておいた晩ごはんを見て「マジか?」と呟く声とため息が聞こえた。そして、「おい、gloven!」と呼ばれた。a,3回呼ばれて仕方なく返事をしてら野郎は寝室に来ていた。「晩ごはんはあれだけか?」と言う。鮭のつけ焼きと筑前煮とお味噌汁。やはり気に入らなかったよう。飛び起きて、台所に行きました。何が悲しくて12時過ぎに野菜炒めなんて作ってるんだろ?
野菜炒めを作っている横で「お前たちは何を食べたんだ?」と聞くから同じものだと答えると呆れていた。本当に野郎といると心が凍る。

結婚したばかりの頃を思い出す。何度食事のことで怒られただろう? 夕食にパスタを出した日には「パスタは夜食べるものじゃない! 昼に食べるものだ!」と怒鳴られた。鮭を焼いたものを出した日には「鮭は夜食べるものじゃない!朝食べるものだ!」と怒鳴られた。一緒に住み始めた初日は夕食後に洗った食器を布巾で拭いていたら、それも怒られた。
結婚して五年半。私は野郎の前では感情を棄てた。 笑わない、怒らない、全ての感情を棄てることにした。野郎の前で笑っても野郎の怒りスイッチが入ると一瞬にして叩きのめされる虚しさを学んだから。私の感情さえ野郎の攻撃材料になるってわかったから。